恐怖新聞 5th シーズンス

#01:三戸,再び、、、

はみだし馬鹿純情派

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はみだし馬鹿純情派/行き編




これは我々の行動を一部始終余す事なる記録した物語である。



我々は三戸ずい道へ出発のため車に乗り込んだのだが、まだ機材に必要なものがなかった。




ビデオのテープである。




万全の装備で今回のロケを敢行するには必要不可欠であるということは、言わずとも皆様ご理解いただけると思われる。








まずはこのテープを入手するため私達が選んだのはALEXの家からも程近い某大型電化製品店







コンビニでも手に入れる事ができるのだが、





「やはり安いに越した事はない」




このALEXの一言により、財政に苦しいサイコ☆クラッシャーがそこを選んだのは必然であった。



店内は平日と言う事もありあまり人影はなく人込みが嫌いな我々には幸いであった。





テープの場所はすぐに見つかったのではあるがレジが........。




混んでいるというわけではない。




客は中年男性が1人。





しかしレジも女性スタッフが1人。




マンツーマンである。





しかもなにやら話し込んでいる様子。





その間、ALEXは店内を徘徊していたのだが..........。






遠目から見てどうやら展示品のパソコンに目がいったようだ。






モニターにはヤフーのトップページが表示しているらしく、ネットに繋がっているようだ。








その後のALEXの行動はこうだ。









キョロキョロと店内を見渡す挙動不振な行動。









こちらを向いてニヤリ








そしてキーボードを打ち始める。





「???」









明らかに不審者である。









周りに見慣れぬ人間がいるからか??







その間にレジが空き、私はビデオテープの支払いを済ませる。







ALEXの様子を見に行くと先程までのヤフーがなんと見慣れた












サイコ☆クラッシャーに!!!











「これで千客万来だな」







「いや来ないだろ、どうせすぐに店員に直されるのがオチさ」






「それなら毎朝来てやるさ」








「日課かよ!」









「そして自販機でコーヒーを買って帰る、慎ましい日課だろ」







「............いや、はた迷惑な日課だな」










我々はこうしてテープを入手すると三戸ずい道に向かうのであった。







雨はまだ降ってはいない、なんとかなるだろう。







そんな事を心配しながらの車内に沈黙が..........。





漂うはずもなかった。






「いやぁこの間さ俺、滅多に体験しないことしちゃったよ」



「ほほぅ〜、
青姦か??」




「....いや、青姦では無い」





「なら
フィリピーナにヒッチハイクされたとか??」





「それはこないだ体験したばっかだから」





「止まって乗せてやればよかったのに」





「乗せてやってんのに金を要求されそうだろ








「俺なら
心優しく乗せてやるぞ





「嘘つけっつーの、この人種差別者が!!」




「失礼な、んで何した訳よ??」






「110番通報」





「なんでまた...... ま、まさか俺をミリセントに売ったのか」





「そうではないんだが近くの郵便局に

おっさんが前のめりに倒れていた

からさ、それでナイスに通報してあげたってことだよ」






「そりゃハラショーだな、
んで財布は??もちろん盗ったんだろ







「いや残念ながら後々になってから気付いてな、あん時に大丈夫ですか?って声をかけつつ盗っておけばよかったよ」






「俺なら金を盗ったあとに
更に一部始終を撮影だな





「そりゃ犯罪の臭いをさせすぎてるんじゃないか、夜だったとは言え誰が見ているかわからんからな」












「市原悦子とかか??」







「あれは見過ぎだろ」








「大体にして刑事探偵でもなにのに事件に巻き込まれすぎだからな










「そう言われればかなりの確率で巻き込まれているな、
家政婦なのに










「だろ!?あとは




秘湯巡り湯煙美人三姉妹殺人事件

みたいなの」











「しかもあまり美人とは言えない三流女優のな」











「あんなの
美人とか湯煙のおまけに殺人事件が起きているようなもんだからな、










もし仮に、








俺が創るとしたら、






まず
美人三姉妹役には
































美川憲一























おすぎ




























ピーコだろ!!」











「つーか姉妹になれねーよ、奴らは














「そうか.......











でも



長州










かってくらいの微妙さだろ




      










「それは同一人物なんだよ、微妙の例えから違うんだよ!













「なら





リキ









ラリアットか.......」


        









「そりゃまとめて一つの技だろ、やつの得意技なんだから」







「待てっ!!"サソリ固め"を忘れてもらっちゃ困るな」







「ああ、そんなのもあったな。しかし彼自身がプロレス界からも忘れられそうな存在じゃ無いのか??」






「まだまだいけるだろ」








「しかしモラル団体であるサイコ☆クラッシャーがこんな話をしていていいのか??





冒頭では青姦なんて言葉使っちゃってるし」






「やっぱまずいか??ならオフレコにするか......」













はみだし馬鹿純情派/帰り編











と、ここでエンドロールでも流して終わるはずだったのだが。











帰り道にALEXのわがままが始まった.....。


「なんか腹減ったな、どっかで食料を買おうよ」








この一言によりちょうど見えたスーパーに我々は寄って行く事になった。











その時はただの帰り道の途中に寄ったスーパーなのであるがこの後の展開により我々に予想しなかった感動の出来事が起きたのである。





そのスーパーはかなりこじんまりしたスーパーなのだが、外見通りに店内には数人の主婦とお婆さんの常連客でなんとかやってますいう地域密着型スーパーであった。





我々が店内に入るとまるで飛行機から降り立ったマッカーサー司令官を見るような目付きで見る店員とお客。




たぶん万引きとかを警戒しているのだと思うのだが我々は気にする事なく店内を物色し始めた。






しかしそそるような品物がない。





いや、ある意味そそるような物はあるのだが買って食べたいとは思わない品物だらけなのである。






私はそれほど空腹ではなかったのでよかったのだが、ALEXは体力の使い過ぎか空腹も絶頂のようである。






しかし食指がそそらない様なものばっかり。








しかしモラル団体である我々がいくらそそるような物が無いからと言ってなにも買わずに、







「なんもねぇーなぁ!!」






とかと捨て台詞を吐きながら帰る訳にも行かない。







ALEXは悩みに悩んだ挙げ句にコーヒーを手に取ると、賞味期限を確認してからレジへ。






さてしょうがないから帰るかといった雰囲気に包まれた時である。






「ここって三戸だよな」




「当たり前では無いか」




「小山田美穂さんとこで煎餅のみみを買ってかないか??」





「いいねぇ〜」






小山田美穂さんの煎餅のみみを求め、我々は一路三戸町内へと車を走らせるのであった。





ここで小山田美穂さんの説明をさせて頂くが、

小山田煎餅店の店主であること以外は不明で

一説によると

女ではなく男であるという噂もある

謎の多い人物である。
http://www.daily-tohoku.co.jp/senbei/senbeimenu.htm(FANCYが発見したURL)

だがそこの煎餅のみみは絶品であり、以前ALEXと一緒に食した時、その旨さに我々は絶賛した。


またあの煎餅のみみを味わいたい。






そんな期待を胸に我々は場所も知らない小山田煎餅店を目指すのであった。





我々の知り得る情報は一つ。








町内に煎餅店が一つあるということだけである。








もちろんそれが小山田煎餅店であるという確証はない。



我々は確かあったと思う場所を手がかりに町内メインストリートを走った。





三戸町内は交通ルールを守らない町である。





ただでさえ狭い道路に平気で路駐し、

道路ができる前から住んでいる老人達が

脇も見ずに道路を横切ろうとするような町なのだ。




我々はそんな障害を躱しつつも、町内の老舗(新しい店などない)を目を皿のようにして凝視した。





まず私の記憶のある煎餅店が見えてきたのであるが、そこは煎餅店などではなく町の新聞屋であった。






「あれっ??ここにあったと思ったんだがな」




「きさまの記憶など頼りにならんな..........おや??」




ALEXがなにかを発見したようである。



「あんなとこにペットショップが」



「あぁ、小鳥と熱帯魚のみのペットショップな」



「それをペットショップと呼んでいいものなのか??」



「三戸町民は小鳥と熱帯魚のみがお好きなのだろう」









「え??おすぎ??」






「お好きだよ!!どこ聞いてんだよ」





















「小鳥を買ったら名前はピーコだな」








「いや、確かにそういう名前をつけるやつはいるが無茶苦茶つなげ過ぎだろ」




「そうか........おっと、そろそろ俺の記憶のある光景が見えてきたぞ。





確か左側にあったと思うのだが」






しかしALEXの記憶の場所には煎餅店はおろか店すらない。



「もう一回町内を見てみるか??」



「いや、もうカップラーメンでいいよ」





そう諦めかけた時である。




右側に小山田煎餅店が!!




我々はすぐさま小山田煎餅店の脇に路駐をすると店内へ駆け込んだ。




そこには数人のおばちゃんがいて今も煎餅を焼いているではないか。



南部煎餅はこのあたりの名産なのであるが焼いている姿を見るのは私もALEXも初めてである。



店内のあたり一面は小麦粉まみれになっておりお世辞にも綺麗な店内とは呼べる事は出来ないのだが、


逆にそれが長い年月のようなものを感じさせてある種の感動を感じさせた。


我々の目的は煎餅のみみであったのだが作られているものは普通の南部煎餅やみみの他にも、明らかに余り屑を集めたようなものまであった。


しばらく店内の様子や焼いている姿に夢中になっていたのであるが、当初の目的を思い出し煎餅のみみを注文する事に。


「......あの、すいません。煎餅のみみを2つ下さい」


煎餅のみみを注文すると手慣れた様子でおばちゃんが袋に包んでくれる........................









いや、包んでいるんだろうがなかなか持ってこない。







というより
自分の仕事に戻りそうな勢いさえ見せている。




しかしそんなことすらおかまい無しに我々も小声で会話をしていた。


「いやぁすごいな、焼いているとこなんて初めて見たよ」


「俺もだよ」


「デジカメ持って来れば良かったなぁ」


「社会見学だな、これは」


「これからは社会見学ロケもやってくか??」


「なかなか楽しいかもな」




そんな会話をしている内におばちゃんが袋に入った煎餅のみみを持って来る。



「なんか話だと出来たてはまだ温かいらしいぞ」



温かい煎餅のみみを持ったことのない我々は興奮を押えながら手渡された煎餅のみみを触ってみる。




「どうだ??」



「いや、温かくはないな」



煎餅のみみを受け取り(ちなみにサイコ☆クラッシャーお薦めの煎餅のみみ一袋¥200)車内に戻るとすぐさまに開封し、我々はその旨さに舌鼓を打った。



「うまいな、うますぎる」



「たまにはこういうものいいな、今度からはロケの度に何かを食べ歩いてみるか」



「いや、食べ歩くのは
辰巳卓郎だけで十分だろ」




今回は三戸ずい道と小山田煎餅店と改めて知らなかった三戸の謎を解明する事ができたロケであった。


 

帰宅後、調査に勤しむ我々。

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