P S Y C H O K R U S H E R : H O R R O R
恐怖新聞 5th シーズンス
#04:あいのり温泉
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act.05
そこはまさしく温泉の町であった。
温泉街と言えば金田一温泉街しか思い浮かばない私にとって新鮮にさえ見える。
そしてそこは温泉だけがメインの町ではなかった。
ストーンサークル。
なんと宇宙的な響きであろうか。
「環状列石か」
「やっぱり宇宙人が作り出した物なのかな??」
「.............」
「おや?!FANCYは乗り気じゃないな」
「いや、俺は宇宙人とかには興味無いからな」
「興味ないの?」
「宇宙人っていえば、やっぱり矢追純一を思い出してしまうからな」
「矢追かぁ」
「TVとかでも宇宙人って言ったらグレイだろ」
「あぁ、TERUとかな」
「いや、それじゃないだろ」
「あの頭がでっかくてパンチでも目潰しできそうな奴でしょ。
っていうかあいつら攻めて来ても勝てそうなんだけど」
「いや,あれは宇宙人の中でも「ある1つの種」みたいなんかもよ。
もしくはスターウォーズで言うトコのドロイドみたいもんで。
操ってる奴等は身長2mの黒人かもよ、、、」
「それだったらやばいね」
「だろ、グレイは偵察部隊でニグロは攻撃部隊みたいになっているのかもよ」
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偵察部隊
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攻撃部隊
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「まぁ地球でもスペースシャトルに乗っているのがごついグリーンベレーではなく毛利衛さんみたいな人だからな」
「え??毛利さん宇宙飛行士になったんだぁ??
それなら、
今度は
さすがの
高橋名人も勝てんな」
「その毛利じゃねーよ!!」
「そうか」
「でもやはりTVとかの情報で判断するよりは自分達でやった方が楽しいかもな。
宇宙人だって自分で研究調査したら興味湧くかも」
「だろ!!」
「いや、「だろ!!」ってお前はボケてばっかだったろ」
「あぁ、そうだった」
「とにかく矢追純一とか糸井重里とか奴ら、夢見過ぎなんだよ!!!」
「あぁ、糸井重里には騙された。2時間枠で穴ばっか掘ってたからな」
「バブルだからこそできた番組だな、今だったら絶対できん!!」
「今あの二人は何してんだろうな」
「今も夢を追い続けているのさ」
「うまく締めやがったな、、、
って、もう終りなの??
やっとテンション上がって来たのに」
「貴様はスリープしとけ!!」
「そろそろ関所が見えて来るよ」
「関所??」
我々の目の前に関所跡が見えて来る。
今ではどうやら土産屋になっているみたいだ。
夜のため暗くて良く見えないが。
この時点で時刻はすでに2時5分前。
更に我々に選択の時が来た。
T字路である。
「どっち行けばいいかな??」
「どっちだったかな?」
「看板とかはないかな??」
「いやもう看板はないだろ」
「TONKYさんはまだ来てないの??」
「いやまだ連絡はない」
「とりあえず碇ヶ関ICの方に行ってみる??」
「どっち??」
「左だよ」
「よっしゃ!!」
「って貴様、逆走しているぞ」
「気にしない、気にしない」
「いや気にしろよ、ここ一通だろ!!」
「気にしない、気にしない」
一方通行をしばし逆走した私。
「おっ早速ICが見えて来たぞ」
「あそこのICの宿直室って生首の霊が出るって有名なんだよ」
「生首?!恐っ!!」
「今では誰もその宿直室では休憩しないで車で休憩するんだって」
「意味ない宿直室だな」
「どうする??ICの入口あたりでTONKYさんを待ってみるか??」
「もう少し行けば道の駅があるからそこにしよ」
「そうだな、そこでトイレ休憩しながら待ってみるか」
我々は人気のない道の駅まで来るとトイレ休憩。
「『深夜はこちらのトイレをお使い下さい』??
なんで深夜用でトイレを分けているんだ??」
「それはALEXのような盗撮マニアの魔の手を防ぐ為じゃないか??」
「失敬な!!俺の行為を盗撮マニアと一緒にしないで欲しいな。
俺のは高尚な趣味なのだから」
「威張っては言えんし大声で皆には知られたくない趣味だな」
「そ、そうか」
その時である。
ALEXの携帯が鳴った!!
もちろんメール差出人はTONKYさんからである。
「げっ!!師匠はもうあいのり温泉に着いているって」
「、、、、、それヤバいんじゃない??」
「あいのり温泉ってどこにあるか聞いてみて」
「わかった!!」
1分後。
「我々が来た方向とは逆のようだ」
「なら急いで行かんと!!」
我々は急いで来た道を戻り出した。
TONKYさんより遅れて着いた上に更に待たしたら........。
6mmの十字砲火では済まなくなってしまう。
もしかしたらナイフで八つ裂きとか。
そんな不安が車内のサイコ☆クラッシャーを覆い包み始めた頃にやっと先程の関所に到着。
「あいのり温泉ってどの辺にあるの??」
私の想像上ではどこか山の中にあると思っていたのだが。
「道路沿いにあるよ」
「え??そうなの??」
「ただどの辺にあったのかは........」
「おっあそこに怪しげな車が一台停まっているぞ.......事件の臭いがするな」
「貴様はさっきから事件の臭いをさせ過ぎなんだよ」
「あっ!!ここありのり温泉だよ」
「え??」
車に注目していたが反対車線側には無気味な温泉テーマパークの跡があるではないか。
と言う事はあの事件の臭いをさせている車はTONKYさんの物??
すでに通り過ぎてしまった我々はUターンをして先程の車に近付いて行く。
車が停まっている場所はどうやらあいのり温泉の駐車場らしい。
ナンバーを見ると確かにTONKYさんの車っぽい。
我々は車を停車させると共にすぐに車内に飛び出し、一列に並んだ。
「お、、お疲れ様です!!」
その言葉と共に、ついにTONKYさんがその姿を現したのである。
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