P S Y C H O K R U S H E R : H O R R O R

恐怖新聞 5th シーズンス
#04:あいのり温泉
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act.06

今回の調査に関しまして不法侵入しているような行為、
または暴力的な行為に近い言葉等の表現がテキストが含まれております。
真偽のほどは皆様の良識と決断に委ねます。


















ついに黒塗りの車からTONKYさんが姿を現した。





















(.....じゅ.....住職?!
























ってあれ??






















意外に普通の人じゃない?!












(だから普通って言っただろ!!)





「どうかしたの??」





「いやこちらの事で、、、」





軽くTONKYさんと顔合せを済ませると我々はいつものように機材の準備を始めた。





TONKYさんもバンダナを頭に巻き、突入準備の御様子。





更に照明用のマグライト3本も装備している。






しかもハンズフリーに出来るようにしているではないか。








「さすがだ、どっかのサイトとは違うな.......本格的だ」









「いや装備に関しては我々も負けてはいないぞ」














「さっきここから見ていたけど、



































新館の方に居たよ」





「え??なにが??」


























「女の人が」















TONKYさんの一言で我々に緊張が走る。











「へ、、、、へぇ、、こんな夜更けに、、、、











アルバイトさんも大変だ、、、」
















「バ、、バカかお前、、、あれに決まってんだろ!」












「ん?どうしたの??」








「い、いえ、こちらの事で」









ここで言う女の人とはもちろん霊の事。






我々は道路を挟んで向かい側に見えるあいのり温泉を見てみる。







少なくても私には見えない。






恐らくALEXもそうであろう。








道路は思った以上に交通量がある。







「ここは国道だからね」






「一般のドライバーから見られないように侵入しないとならないわけか」






俄然、我々のやる気は出て来た。







車が来ない事を見計らって我々はあいのり温泉に近付いて行く。







まずは最初のポイント、新館へと向かうが入口に侵入禁止の看板と小さなバリケードが。








「やっぱり工事が始まっているようだね」







そう今回は工事が入りあいのり温泉が無くなってしまうと言う情報の基の緊急調査である。






確かに立て看板には工事が始まっている事を臭わせる事が書いている。
























「車だ!!」




誰かが叫んだ。






我々は地面に伏せたりガードレールの影に隠れる。







「車行ったか??」





「まだ一台来る」








うまくやり過ごすと我々は再度侵入を始めた。






「オッケーだ!!ゴーゴーゴー!!!!」






我々は一気にあいのり温泉敷地へと侵入。






「今の撮っていたか??」







「ばっちり!!でも暗いからなぁ」






「いや音だけでも十分だ」






「今のは部隊っぽかったな」







ウキウキのサイコ☆クラッシャー。






「あそこに何やらあるな」







そこにはすでに潰れてしまったお土産屋らしき小屋が。








屋根には”APPLE SHOP”と書かれている。








当時はリンゴ等を観光客に売って栄えていたのだろうが、今では。






すでに店内はゴミ等で溢れかえっている。







「情報では侵入経路があるんだが」







我々は新館の横側に回り込んで行く。








暗闇にそびえたつ無人の新館は圧倒させる無気味さを放っている。








「ここから入れるな」







TONKYさんが言ったのは従業員用らしき入口。







草木の間から入口が見える。

























「それでは突入するか」








ついにあいのり温泉新館に突入。







内部はもちろんひっそりと静まり返っている。








まずは小さな部屋が現れた。






多分、従業員用であろう。







いくつかの部屋に枝分かれしている。







館内はすでに撤去作業が始まっているらしく館内の備品らしきものやゴミが一まとめにされて整然とした雰囲気が漂っている。






 

それが余計に無気味さを醸し出しているのであるが。







TONKYさんは先頭を切って二階へ上がる階段を探している。






我々もTONKYさんの後に続いて行く。







次に訪れたのは大きなホールらしき場所。







そこには飲み屋の面影がある店の入口等がある。







「あっ!!あそこに階段ありますよ」






ケンチャンは以前にこのあいのり温泉でバイトをしていた事があったらしい。






その言葉通りに階段が見える。






我々はその階段へと近付いていく。







暗い闇へ誘うかのように白い階段が浮かび上がっている。





雰囲気は満点である。






「行きますか?」





「いや、TONKYさん!!ここは我々が」






「そう、霊感のないバカ二人が鉄砲玉に」





「鉄砲玉??」






「いやこちらのことで」






「行くぞ!!ALEX!!!」








私とALEXは先の見えない階段を上がり始めた。






TONKYさんの話ではさっき2階か3階あたりの階段踊り場に女の霊が居たと言う。






はたして遭遇するのか??







まずは2階に到着。
























「、、、ん??」







「どうした??」









ALEXが不振な行動。








一体どうしたと言うのか??















「なんか
































女の人の声が聞こえたような」






「え??俺には聞こえなかったぞ」








「いや俺にも聞こえた」







とTONKYさん。










「俺にも」









ケンチャンにも聞こえたと言う。










4人中3人が聞いた声。










何を言っているかはよくわからなかったらしいが女である事は確かであるらしい。












もっとも私には聞こえなかったが。











2階にも備品らしき物やゴミなどがまとめられてある。










「もっと上まで行きますか??」











「いや10階まであるよ」



















「なら無理」(即答)










「ALEXには無理だな、霊が居ようと居まいと。








体力的に」











と言う事で二階を調査。











廊下沿いにいくつもの部屋がある。









誰も中に進んでいく事は出来ない。












ましてや部屋に侵入と言うことも。










「うわぁ、、、、イヤだ。ここ」








ALEXが無性に嫌がっている。









今までにはない緊張感で我々はその先を撮影をした。











「これってなんだろうな」








TONKYさんの一言で我々はそこに視線を移した。












それは階段踊り場を上がってすぐのところにある小さな部屋であった。










「掃除用具入れにしてはおかしいし休憩室にしては小さすぎる。





これは一体なんなのだろう??」










TONKYさんが中を覗いてみるが何も無さそうである。









なんのためにこんなスペースが作られたのであろうか??







まったくもって意味不明である。








「これからどうします??」










「ここは感じが悪いから戻ろうか」









「そうしましょう」






我々は侵入経路を逆戻りして一時退却した。









一旦、入口に戻ると我々は続けざまに旧館の方へと歩を進めた。










あいのり温泉のすぐ下を流れている川の音がうるさい。







ゴウゴウした音のみが静寂した我々の空気に伝わって来る。







旧館のシルエットが月の光に照らされて見える。







我々も手持ちのマグライトで照らしてみるとそこには窓ガラスは割れ、古びた旧館が見えた。







「俺がアルバイトしていた頃からあそこは色んな噂あったよ」







確かに噂が立ちそうな位に無気味な面持ちである。








見た目は新館よりも不気味、そしてなにか危険な感じさえもある。








やや道路沿いから下ったところに入口はあった。






そのお陰で先程よりも侵入は楽そうである。






と感じたものつかの間、旧館へと続く入口のバリケードは新館に比べ一段と強固になっている。






「この間、来た時よりも厳しくなっているなぁ」






もう侵入のしようがないほどである。






我々は色々な侵入経路を考えてみた。







しかし全ての侵入経路を塞がれている。








ここでTONKYさんが強行手段を取った!!


































ナイフで有刺鉄線をブッタ切り。








その様は、









必死にマチルダを逃そうと壁を壊すレオンのよう。








なんとか有刺鉄線は切る事が出来たが状況は変わらず。


























ここでALEXがついに動いた!!!!








「ちょっとこれを持っていてくれ」

























私に機材を手渡すとバリケードを乗り越えて侵入。












さすが身軽!!(自称)






































さすが不法侵入常習犯
















































さすがTHE☆盗撮!?








「どうだ??行けそうか??」








「あぁ、これならなんとか行けるんじゃないか」









と言う会話をしていると後ろにいたTONKYさんとケンチャンはそそくさと撤収しているではないか。









どうしたと言うのか??








もしや我々の不法侵入ぶりについていけずに!?









犯罪色を出しすぎたか??










一旦、ALEXが戻って来る。








「あれならなんとか行けるんじゃないか、、、あっ?あれ??二人は??」








「なんか撤収してしまったぞ」








「どうしたんだろうな、しかしここは寒いから我々も一旦戻るか」








「あぁ、確かに寒い。手が動かなくなってきたよ」









「多分、川沿いだからだろうな」









我々も一時撤収。











TONKYさんとケンチャンは一足先に駐車場で待機している。













「どうかしました??」
















「居たよ」










「なにが??」














「石段の所に















男の霊が」

















「俺も見ちゃったよ」



















「............」















「これ以上は































































ヤバいかも」


























act.07

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