P S Y C H O K R U S H E R - H O R R O R ! 恐怖新聞 5th シーズンス

#05:慰霊の森


act:02


国道4号線を南下する事、数分。








我々は滝沢別れ交差点を左に曲がり、一路厨川駅を目指した。

心霊スポットとしては有名な厨川駅であるが実際なにがあったのかは我々は知らない。

しかし有名であると言う事はなにかしらの事件、或いは心霊現象が起こったと言う事であろう。

慰霊の森に行く途中がてら我々は厨川駅に向かう事にした。

その時である。

ふいにALEXが叫んだ。

「あっ!!」

「どうした?!」

「あの子、、、」

「何??」























「パンツ見えそう!!」






「なにぃぃぃぃ!!!!」














歩道を颯爽と自転車で駆けて行く女子高生。
















しかし近付いてみると。




























「ちょっとあれ、プッ、、、、


















「皆まで言うな」









我々は無言のまま厨川駅を目指す。









「確かこの辺にあったよな」















ブゥゥゥ━━━━━━━━━━━━ン
















「あぁ、って
通り過ぎてんじゃん














「あれ??あそこだっけ」








「何やってんだよ」








ALEXの叱咤の声が飛ぶ。






「さっきの女子高生で視覚がやられたらしい」







「それなら許してやろう」










車をUターンさせて方向転換させると(その際、強烈に歩道の縁石に車体の腹を擦ったが)問題なく厨川駅へと到着。
























駐車場に車を停めると、我々はいよいよ厨川駅の調査を始めた。













と、言うより始めたい所であった。


















我々は肝心の心霊スポットの現場を知らなかった

















と、言うよりもここで何が起きたのかすら知らなかった














「まず一回外に出て辺りを見てみるか」









「そうだな」








ALEXの言う通り我々はとりあえず駅の方へ行ってみた。








「なんか自殺者がよくいるって話は聞いたことあるぞ」








「自殺者ってやっぱり線路に飛び込むんだろ」











「そうだろうな」











自転車置場の方で何かあるような話を聞いた事があるような無いような、、、我々はそっちに行ってみる事に。









近付いていくと自転車置場の脇から線路沿いに入れるようになっているではないか。























もしかしてここから入って自殺をするのであろうか。











「おい、ALEX!!あれを見ろ」













「あぁ、わかってる」
















「多分あそこから、、、














、、、??


















ALEXを見てみると見ているのは線路と反対側、つまり私と反対側















「ん??」













「なに見てんの??」














「え??
女子高生だろ?












「また女子高生かよ!!」












「いやこっちに向かってくるぞ、ちょっと聞いてみて来いよ」











「は??何を??」









「ここで何か起きたこと知ってかもよ」








「なんで俺が。ALEXが聞いてこいよ」









「いやお前が聞いてこい」










などとモジモジしていると女子高生は変質者を見るような目で我々をチラリと見ると足早に駅構内へと逃げ込んでしまった。


























「まったくここで情報収集しとかなきゃなんないだろ」









「だったら貴様がキヨスクのおばちゃんにでも聞いて来い」














しかし知らない人に話をする事ができない我々は一時車に撤退する事に。










「まったくどうすんだ??貴様が人に物を聞けんせいでロケは中断か??」








「貴様も聞けんだろうが!!」










「まったく人のせいにしやがって、おや??後ろに積んであるのはG3か??」












「あぁ持って来るって言ったろ」












「師匠のサイトで調べればいいだろう」










「おぉナイスアイディア」










「貴様とは頭の構造が違うのだよ」










「それほどのもんか??」













早速、師匠のサイトにアクセス。










その時である。








ALEXが突如叫んだ。















「おい!!あれを見ろ!!!」












一体どうしたのであろうか??









ALEXの視線は電車乗り場に注がれている。



























もしや前回のあいのり温泉で霊能力が開花され、駅構内の霊が見えるようになったのであろうか??








ALEXは急いでデジカメの準備をしている。







しかし私には昼下がりののどかな駅構内にしか見えない。














「一体どうしたんだ??ALEX??」








なにも言わずに車を飛び出し電車乗り場の方に駆け出し、フェンス越しに撮影を開始するALEX。








まさか霊が今、そのレンズの先にいると言うのであろうか??








写真の方はALEXに任せて私は厨川駅の事件の事を調べた。









どうやら師匠のサイトの情報では歩道橋から自殺をした少年がいたらしい。










現場は歩道橋らしい。









そう言えば近くにそれらしい歩道橋を見たことがある。











ちょうどALEXも戻ってきた。












「近くの歩道橋が現場らしいぞ」














「ならそっちに行ってみるか」













「しかし一体どうしたというんだ??いきなり飛び出して行って」












「いやな、
あそこに


































可愛いっぽい女子高生がいたんだよ」






















































「盗撮かよ!!!」




















































「いやそんなバレバレな行動はしないぞ」

















「は??メチャメチャ丸見えだったぞ、おそらく女子高生からも見えてただろ



















「いや、そこら辺は抜かりはない。



































『早く「はつかり12号」来ないかなぁ、、、ハァハァ』
































って言いながら撮影しといたからな」

Special01
Special02















「鉄道マニア


にカモフラージュかよ、、、














って
「はつかり12号」ってあんのか??」

























「いや知らん」












「チッ、盗撮マニアめ」














「ちょっと待て、盗撮マニアとは失礼な!!





























盗撮好き女子高生マニア



















「よけいヒドイだろ」

















「言うならば!!
   

















  
、、、、






















マニア好きの女子高生?
、、、あれ、何か違うな。
























好きなマニアの女子高生、、?




























      ん?
































女子高生ならマニア??


































        え?























盗撮女子高生、、、!?































何か変だぞ、、、それじゃぁまるで
変態女子高生だろ、、、、
















「暑さにやられたか、、?全然まったく違うニュアンスのモノに変化してるぞ」
















「、、、だ、、だよな??」










「まぁいい、今に始まった事では無いしな。とにかく歩道橋を探すぞ」





















「そうするか、、、あっ、でもちょっと待って、

















もう一回撮影していい??















「まだしたいのかよ、、、、ん??」













「どうした??」








「なんか漏れてる音しないか??」



















「いや、
先っぽは少々湿っぽいがまだイッテないぞ














「そんな事言ってんじゃねー!って言うか湿ってるのかよ?」







私は慌てて車を降りるとエンジンの下を覗き込んでみた。










「なんか漏れてる」








ALEXも見てみる。









「あぁホントだ」










「ガソリンじゃないだろうな」









「いや違うだろ、たぶん冷却水かなんかだろ」









「なら安心した」
















「よく知らんがな。














まぁ、いい。
俺はとりあえず行ってくるから







軽く微笑み足早に駅に向かうALEX。






私は車に乗り込みALEXの言葉で安心していた。





しかしALEXも私と変わりないくらい車に疎いであろうことは頭の片隅にもなかったが、、、、。













ふと助手席に目をやると、そこにはデジカメが平然と鎮座している。


















「ALEXは何しに駅に向かったのだろう?」と思いALEXの姿を遠目から見ると。



















一眼レフのズームを最大に出し切っても飽き足らず、





身を乗り出してまで

撮影しようとしているALEXが、、、。




































見なかった事にしよう、、、、。

























どおりで一眼レフを車の中でいじくってると思ったよ、、、、。














しばらくすると不満気にALEXが車に戻ってきた。









「ふん」











「おっ、いきなりの鼻ならし」














「ダメだね、、、、最近の女子高生は」

















「ダ、、、ダメなのか?」















「あぁ、、、、




















ミニにタコだ」





















「、、、、、マ、、、マーシーか?」













「さぁ行くぞ」
















かくして、我々は歩道橋を目指す事にした。










しかし歩道橋の正確な場所が分からない。









確かに歩道橋はあったような気はするが、どこにあるかは見当がつかない。









が、そこは適当に走って見つける事に。










相変わらずアバウトな我々である。









まさに行き当たりばったり人生。










近くの慢性的な渋滞の踏切を渡ると左右を見渡し歩道橋の位置を探る。

















「おっ!!あった!!!」










「あっちか、なら行ってみるか」









心配をよそに案外簡単に、歩道橋のおおまかな位置を確認する事に成功。









しかしそこは閑静な住宅街。








細い路地のような道路が入り巡っている。








「大体で進んで行くぞ」








「あぁ、しかし懐かしいなこの住宅街」







「何??来た事あんの??」








「あぁ昔、仕事の配達でな」















「仕事の配達ってこんな昼下がりのマダム達になにを配達すんだよ、まさか怪しげな商売か?!

























 
















「失敬な、内職をこのあたりのマダム達に頼んでいたんだよ」







「ふぅ〜ん」














「まったく怪しげな商売って、、そんな悪党に見えるか??」




















































































「いや」







「だろ?」









「悪党と言うよりは鬼畜の部類だろ」







「失敬な、人をyahooみたいにカテゴリー分けするな!!」






「しかしまともな人は盗撮なんかせんからな」







「まぁ確かにな」









そんな会話をしている内に見知らない道路に出てしまった。








「どこにあるんだ?」








「こっち行くと四号線に出てしまうぞ」







「どっか適当な所で細道に入るか」







「うむ、しかしそっちは住宅しかないような」







「やはり我々には目的地を探すと言う事は無理なのか??」







「まぁその辺の道から入ってみるか」








「そうだな」








路地に車を押し込んでいくと私の頭に疑問が湧いた。







「ここって車入れていいのか??」







「知らん、でも他にも車が駐車しているしいいんじゃないか??」








「そうか、どうだ??歩道橋はありそうか??」







「う〜む、どうだろうな.......おっあそこに見えるのは」








「どうした??初々しい高校生カップルか??」







「違う!!奴らが今行こうとしている方向だ」







「ん??おぉ〜あれは歩道橋だ!!」













「我々がこううまく事が運んだのは初めてじゃ無いか??」







「あぁ、確かにな」







「これでロケも完璧だな」







「いや本番は師匠と慰霊の森ロケだ」








我々は路駐をすると意気揚々に歩道橋調査に乗出すのであった。






















































時刻は2:55。







































約束の時刻まで1時間。





































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