P S Y C H O K R U S H E R - H O R R O R ! 恐怖新聞 5th シーズンス
#05:慰霊の森
「なぁ、間に合うのか?」
「あぁ楽勝楽勝」
「ホントかよ、、、、」
「俺を信じろって」
土地感のない場所を我々は目的地、雫石町慰霊の森に向けて進路を西に取っていた。
tonkyさんとの待ち合わせ時間まで1時間。
まだ我々には女子高生をプチストーキングする位の余裕もあった。
「おぉ!あの娘結構かわいかったぞ!」
「ウソ!?」
「って良いから前見て運転しろ!あと数センチでガードレールにぶつかるぞ!」
「失敬失敬」
「、、、、、よし、時間もあるし、少し尾行しようか、、、、?」
「何で疑問系なんだ?」
「え?だってホラ、、、一応確認とっておかないとな」
「そんな事言われて黙ってる俺だと思うのか?
よし行くぞ」
「さすが相棒」
この瞬間にALEXの携帯が鳴り響く。
「ゲッ!?tonkyさんだ、、、、」
「えっ?マジ?早く出ろよ!」
「りょ、了解」
『ハヒ、モヒモヒ、ALEXトモウシマスガ、、、、』
「あぁ、ALEX?今ドコ?」
「え?今ですか?女子高生を尾行しようかと思ってました」
「は?」
「い、いえ冗談ですよ、イヤだなぁtonkyさんってば、、、」
「んで、ドコよ?」
「えぇ〜っと、、、限り無く目立つ建物がない場所を西の方に向かってる雰囲気です」
「、、、、、ドコだよ」
「えぇ〜っとですね、、、雫石の方に向かってると思われます」
「いよいよ心配だな、、、、」
「あっ!前方にガソリンスタンドが!」
「ドコのスタンド?店鋪名に地名書いてると思うから見てみぃ」
「えぇ〜っと、、、、、ちょっと待ってて下さいね、、、、」
「、、、、、、」
「見失いました」
「、、、、、、、」
「、、、、、、、、目視不可です、、、かなり後方に行ってしまいました」
「、、、、、、」
「、、、、、、、、」
「、、、、、、とにかくさ、そのうちデカい道路に出ると思うからそれを雫石の方に向かって進んでくれ」
「了解しました隊長!」
「また電話する」
「はい!お待ちしております!」
ガチャ。
ツーツーツー、、、、。
「どうだった?」
「聞いてただろ」
「あぁ、、、、」
「とにかく、もう少しするとデカい道路に出るからそれを雫石の方に向かえとの事だ」
「分かった」
しばらくするとtonkyさんの言ったとおり、大きな国道に出た。
青看板に『←雫石』と書かれている。
我々は速やかに左折し大きな国道を走り始めた。
予定の時刻まであと20分。
「ここからどれ位なんだろうな?」
「さぁ、知らん。俺に聞くなよ」
「それもそうだったな」
再びALEXの携帯が鳴り響く。
「おっ、tonkyさんだ」
「ハヒ、モヒモヒ、ALEXトモウシマス」
「今ドコよ?」
「大きな道路を走ってますよ〜」
「俺は今から出るからさ、10分位で着くと思うから」
「え?マジですか?」
「んでさ、ドコで待ち合わせる?ダムの近くに管理公園ってトコあるんだけどそこで良い?」
「あぁ、全然OKです」
「んじゃぁ、先に行ってそこで待ってるから」
「あいあいさー!」
「んじゃぁまた」
「はい了解です!」
「、、、、、遅れるなよ」
ガチャ!ツーツーツーツー
「はいっ! あっ!、、、」
「ん?どうした?」
「、、、、『遅れるなよ』の一言で切られてしまった、、、、」
「うーん、、、遅れるなって事だな、、、」
「あぁ、、、あっ、そうそう、ダムの駐車場で待ってるってよ」
「ドコにあるの?」
「えっ?行けば分かるんじゃないか、、、、多分」
「曖昧だな、、、、大丈夫か?」
「大丈夫だろう、、、、」
少しだけスピードアップした我々の車はまだ見ぬ慰霊の森に向けて走っていた。
果して時間に間に合うのだろうか?
「おぉ!ALEX見ろ!ダムだぞ!ダム!」
「おぉぉ!デケー!」
「冗談抜きでデケ〜な、、、、」
その様相は、、、、、海。
どこかの湾の様になっていて先は海にでもなってそうな勢いで、そのダムは我々の前に現れた。
残り時間あと15分。
ここで再びtonkyさんから電話が来た。
「もしもし、ALEX?俺もう着いたぞ」
「えぇ?早いですね」
「今ドコ?」
「ダムの脇を走ってました」
「おぉ、そっか。それならそのままダム沿いに走っていけばデカい橋があるからさ、それを渡って左に来ればすぐに駐車場に着くから」
「おぉ、了解しました!」
早々に電話も切り指示された橋を探して道沿いに走る我々。
しかし、、、、
行けども行けども橋など見えてこない。
一体ドコまでデカいダムであろうか、、、。
しばらくすると我々に不安がよぎり始める。
「なぁ、、、、本当にあるのか?」
「あるって言ってたぞ、、、、」
「まさか、、、、ガセ!?」
「んなわけね〜だろ〜、、、、多分」
「、、、、、だよな」
と、少々tonkyさんを疑いながらもさらに進んで行くと前方にデカい橋が見えてきた。
「あっ!あれだろあれ!」
「やっと橋まで来たなぁ」
「あと何分!?」
「10分!」
「おぉ、さすがPSYCHOKRUSHER」
そんなこんなでデカい橋を渡り、指示通り左に曲がって駐車場を探しながらさらに進む。
しかし、、、、これまた行けども行けどもそれらしい駐車場が見えてこない。
「、、、、ドコだよ」
「知らんよ、、、すぐって言ってたぞ」
数分程進むと何かそれっぽい広場を発見。
「ここか?」
「多分、、、ここだろ、、、、」
どこから見ても駐車場。
駐車場なだけに、車ばかり。
一体どれがtonkyさんの車なのか分からない。
前回のあいのりロケで乗ってきたサッポロナンバーの黒い車で来てるはずだから発見しやすいはずなのになかなか発見出来ない。
「ドコだろうな?」
「サッポロナンバー探そう!」
駐車場内を10周程するが一向に見つけられない。
本当にいるのだろうか?
「あっ!いたいた、tonkyさんだ!」
「ホントだぁ〜!
って普通の婆さんじゃね〜か!」
「ギャハハハハ!」
そんなこんなで一旦駐車場を出てみる事に。
「、、、、なぁ、こっちにも道あるけど下の方にいるのかな?」
「とりあえず行ってみるか」
長い下り坂があり、下に何かがある様な雰囲気があった。
実際ここまで来て発見出来ないのであるから、今さらどうする事も出来ない。とにかく探すしかないのだ。
そ し て 、、、。
「あぁ!いた!!」
「こんな奥の方に、、、、」
さすがはtonkyさん、、、、。
人目の多い所で待ち合わせなどしない。
って言うかここって駐車場じゃないし、、、、。
そこは管理施設の入り口ゲートの前だったのだ。
そんなtonkyさんと合流し、会話も少なく目的地に向けて移動を開始した。
今から慰霊の森入り口前の駐車場にて下閉伊さんと待ち合わせをしているのだ。
我々のせいで時間が押していたのも事実、、、、なのだが、
「tonkyさん超飛ばすなぁ〜」
「今何キロ出てる?」
「えっ?100キロちょっと手前」
「あぁ!今分かった!
さっきのさ、『少しで着く』って言ってたのは
tonkyさんスピードで着くって事なんじゃないのか?」
「あぁ、、確かに。このスピードならすぐに着いたかもな、、、、」
そんなtonkyさんのおかげで慰霊の森の入り口までは10分程度で到着した。
我々だけなら多分20分はかかったかも知れないが。
入り口から道路をはさんですぐに下閉伊さんと待ち合わせ場所である駐車場がある。
そこに車を駐め下閉伊さんを待つ我々。
何とか間に合った様だった。
目的の場所はすぐ手前。
岩手県最大の心霊スポットに到着したPSYCHOKRUSHERとtonkyさんであった。
これから我々に待ち受けるものは一体、、、、、。
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#05:慰霊の森